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いまだ先生の往診鞄 №49

「TOWN LIFE」
くらしのネットワーク情報誌「Town LiFE」314号
(H29.7.1発行)に掲載した記事をご紹介します。

※ご質問や不明な点がありましたら、ファックスやメールをお寄せ下さい。

皆様は「痔の硬化療法」について聞いたことがありますか?
恐らく痔で長年悩まれている方の中には、内服薬や坐薬で経過を見られている方も多いはずです。良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、なかなか完治しない印象をお持ちかと思います。でも“手術はちょっとなあ”と思われている方、手術に至るまでに硬化療法という方法があります。
いわゆる切らない手術と言われるものですが、痔に直接薬液を打ち込みます。薬液が腫脹した痔を硬化縮小させ、脱出や出血が治まるというものです。但し、どんな痔でも適応になるわけではありません。痔には内痔核と外痔核がありますが、適応になるのは内痔核のみです。また、症状の中でも特に出血や脱出を呈するものに対しては効果的です。
痔に注射を打つなんて痛くないの?と思われるでしょうが、薬液には痛み止めが入っていますし、施行前にはおしりに麻酔の注射をします。筆者は10年以上前から大勢の方にこの方法を選択させて頂いておりますが、お悩みの方は是非ご相談ください。