往診鞄 №17 「花粉症」

くらしのネットワーク情報誌「Town LiFE」250号(H24.3.1発行)に掲載した記事をご紹介します。

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 今年も嫌な花粉症のシーズンに突入です。2月の上旬までは記録的な寒さの影響で、花粉の飛散は例年より抑えられていますが、その後は少しずつ寒さも緩み、2月後半からは兵庫県にも本格的な花粉の飛散が始まります。飛散量は、多いとされた昨年の半分程度と予想されていますが、それでも症状の原因となるには十分です。毎年悩まされている方はできれば症状が出る前に治療や生活改善を始めることが効果的です。
 日常生活で気をつけることは、偏った食事やインスタント食品、アルコールを避け、マスクを常用する、なるべく鼻で呼吸する、花粉対応の空気清浄機を使用する、外から帰ったら服に付着した花粉を徹底的に払い落とすなどが挙げられます。
 治療方法には症状に応じて、遊離抑制薬、第二世代抗ヒスタミン薬、Th2サイトカイン阻害薬、プロスタグランジンD2・トロンボキサンA2受容体拮抗薬、ロイコトリエン受容体拮抗薬、ステロイドなどの内服薬から単独または組み合わせて使いますが、状況によっては点鼻薬や点眼薬なども組み合わせます。
 また、受験生の方など眠気が厳禁の場合には、漢方薬と点鼻、点眼薬を組み合わせることもできます。毎年悩まされている方は、一度相談してみて下さい。