いまだ先生の往診鞄 №45

くらしのネットワーク情報誌「Town LiFE」306号
(H28.11.1発行)に掲載した記事をご紹介します。

※ご質問や不明な点がありましたら、ファックスやメールをお寄せ下さい。

日本人の乳がん発症率は生活様式の欧米化に伴い年々増加傾向にあります。なんとこの30年で3倍、50年では5倍に増えているのです。特に好発年齢と言われる40歳代から50歳代だけでなく、若年層や高齢の方々に増えているのが特長です。
但し、現在欧米では発症率(新たに乳癌を患った人の割合)は依然増えていますが、死亡率(乳癌によって亡くなった人の割合)は減少傾向にあり、検診による早期発見が効果を出し始めています。
2cm以下で腋の下のリンパ節が腫れていない状態(ステージ1以下)で見つかれば、ほとんどの場合で治癒を期待できます。
ここで問題なのが、2cm以下のしこりを視触診だけで発見するのは難しいのです。やはり、マンモグラフィーや超音波検査を併用することがとても重要になります。
また、もうひとつの問題点は日本の女性の乳癌検診の受診率がとても低いのです。
当院では、女性技師による乳腺エコー検査の充実に注力しており、さらに今冬からはマンモグラフィーも御利用頂けるようになる予定です。皆様、ぜひご活用ください。