カテゴリー別アーカイブ: 往診鞄

いまだ先生の往診鞄 №75

 10月1日から当院でもインフルエンザ予防接種が開始されました。しかし、昨年はほとんどインフルエンザは流行せず、本当に予防接種は必要なのかというお声もあります。それでなくてもコロナワクチンを2回受けなくてはならなかったし、3回目もあるという話だし、1年に何回もワクチンを受けなくてはならなくなります。

 昨年インフルエンザがはやらなかった理由としましては、皆様のコロナに対する感染対策がしっかりできたことがインフルエンザにも著効したこと、ウイルス同士が干渉したことなどが考えられます。しかし、今年は世界中でマスクを外しはじめた方が増え、手洗いやソーシャルディスタンスも甘くなり、さらに今年インフルエンザが流行らなかったために、インフルエンザに対する免疫が落ちているという条件が重なり、普段の1.5倍の流行を予測するデータもあります。

 何回打たなあかんねんというお声は重々承知の上で、皆様にはぜひインフルエンザワクチンの接種をお願いしたいですね。

いまだ先生の往診鞄 №74

緊急事態宣言中ではございますが、三田市乳がん検診を随時受付中です。検診ご希望の方は事前に電話でご予約ください。三田市からの乳がん検診ご案内ハガキは対象者の方に届く予定です。対象年齢ではない方や今年が2年に1回のマンモグラフィー検診の対象でない方等も随時検診受付中です。また、人間ドックの受付も6月より本格的に再開しています。

Aコース(1万500円)

身体測定・視力・聴力・眼底検査・血液検査・尿検査・心電図・胸部X線・便検査

Bコース(1万4500円)

Aコース+肺・血管・骨年齢測定・腹部エコー

Cコース(2万7500円)

Bコース+胃カメラ

マンモグラフィーを使用した乳癌スクリーニング等各オプションも追加可。ご希望の方は必ずウェブサイトで問い合わせ・電話でのご予約を。40歳以上の国保の方は特定健診の代わりに市から半額補助を受けて人間ドックに変更できます。詳細お問い合わせ・ご予約は電話またはサイト内から。

 当院では以前よりオンライン診療を開始しております。PCやスマートフォンを使って場所を選ばずに診察を受けられます。更に指定された薬局に処方箋が送付され、そこで薬を受け取る事ができます。詳細は当院まで。

いまだ先生の往診鞄 №72

 当院では三田市乳がんマンモグラフィー検診を行っております(三田市のハガキまたはクーポン券利用可)。対象は40歳以上の女性です。A認定技師を中心に全員女性技師により、40歳~49歳の方は2方向撮影、50歳以上の方は1方向撮影にてマンモグラフィーを撮影します。また、40歳以上のマンモグラフィー対象者は3700円にてエコー検査も追加できます。また、希望者は触診を省略することができます。さらに触診検診しかない30代、検診自体のない20代の方々も3700円でエコーが受けられますので、ぜひご相談頂ければと思います。撮影したマンモグラフィー画像は提携頂いている関西労災病院乳腺外科にデータとして送られて再読影を受けます。最終的に複数の読影結果のうち悪い方(カテゴリーの高い方)が結果として採用されてお家に郵送されます。マンモグラフィー検診のみの値段は40歳代が2000円、50歳代~74歳が1500円、75歳以上は無料です。ぜひお役立てください。

 詳細お問い合わせ・ご予約は、電話またはサイト内からお願い致します(人間ドックの受付も行っております)。

いまだ先生の往診鞄 №71

コロナ禍のなか、当院では患者様への影響が最小限になりますように努力させて頂いております。待ち時間を縮小すべく迅速な受付や会計、また院内の換気は既定の数倍もの換気量を維持、次亜塩素酸の持続噴霧、定期的な拭き掃除などを心がけておりますが、それでも今、クリニックや病院へ行くのはいや!でも、薬は貰いたいとの患者様はいらっしゃるかと思います。

 ここで紹介させて頂きたいのがオンライン診療です。たまに新聞やテレビ、インターネットで聞いたことがあるが、実際にはどうすれば良いのかわからないという方が多いと思います。まずカメラ付きのスマートフォンやタブレット、パソコンを用意いただきます。もちろんお子様やお孫様のもので構いません。自信がなければ、お子様やお孫さんにクリニックへお電話いただき、スタッフから使用方法を説明させて頂きます。また、当院使用のポケットドクターという会社のホームページで説明を読んで頂いても構いません。

 うまくいけばオンラインでの診療の後、家の近くのご指定の薬局で薬を受け取ることができます。但し、お会計は皆様クレジットカードを介して頂きます。また、基本的に初診の方は想定されておらず、かかりつけの患者さまが対象となります。

いまだ先生の往診鞄 №70

オンライン診療はいかがですか?

当院ではスマートフォンやタブレットを使ってオンライン診療を受けることができます。予約から審査湯、処方箋および薬の受け取り、支払いまでをスマートフォンやタブレットで済ませてしまうことができます。但し、初診の方は使用することはできません。当院の場合にはまずポケットドクター(http:// www.pocketdoctor.jp)というアプリをダウンロード頂き、診察の予約およびクレジットカードの登録を頂きます。お支払はすべてクレジットカードを使用頂きます。診察が終わるとご希望の薬局に当院の処方箋が届き、そこで薬を受け取ることができます。

大変便利ではあるのですが、直接様子を伺ったり、聴診や触診をすることもできず、また採血や検査もさせて頂くことができません。使用目的としては、コロナ禍で一時的に家を出たくない方や対面診察の合間でどうしても忙しい方、出張や事情で来院できない方などが対象となります。御高齢の方やITツールが得意でない方はご家族や周囲の方が代わりにお申し込み頂いても構いません。ぜひご活用ください。

 

 

いまだ先生の往診鞄 №69

本当は怖い脂肪肝

脂肪肝とは肝臓に脂肪がへばりついた状態で、肝機能障害の原因になります。脂肪肝の患者さんは毎年増加しており、人間ドックや健診を受けた方の30%は脂肪肝であると言われています。

脂肪肝は昔は治療されていない時代もありましたが、最近は脂肪肝の一部慢性肝炎となり、さらに肝硬変から肝臓がんへ至ることが分かってきました。今までは肝臓がんのほとんどがB型肝炎やC型肝炎からなることが多かったのですが、非常に良い薬が開発されたおかげでB型肝炎やC形肝炎の患者さんは減少しています。にも拘わらず肝臓がんの患者さんの数が横ばいということは、脂肪肝由来の肝臓がんが増えていることを示しているのです。

脂肪肝にはアルコール性と非アルコール性があります。この二つはアルコールの摂取量により区別されます。アルコール性と判断された場合にはアルコールを減らすしかありません。また、非アルコール性の原因は過食と運動不足です。非アルコール性はさらに脂肪肝と脂肪肝炎に区別され、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は肝臓がんの発生率がとても高く注意が必要です。いずれにせよ、昔と違って脂肪肝は放置しない方が良いですよというお話でした。

いまだ先生の往診鞄 №68

皆さま、コロナ禍のなか不安な日々をお過ごしのことと思います。毎日毎日感染者が増大しているとテレビで騒がれておりますが、少し冷静になって考えてみてください。

これだけPCR検査を増やせ増やせと言われている中で、PCRで陽性の方が増えるのは当たり前です。しかし、そのほとんどは無症状か軽い症状の方です。つまり、無症状または軽い症状の感染で自然免疫を獲得できた方のことを「感染者だ、感染者だ!」と騒いでいる可能性があるということです。実際にコロナウイルスにより亡くなられた方は日本では減少傾向にあり、7月だけで20人台です。因みに交通事故死者は300人台。ただ、亡くなられた方のほとんどは75歳以上の方であり、ご高齢の方は引き続き最新の注意が必要です。

また、ウイルスは高温に弱く、秋以降に気温が下がることなども懸念されます。しかし、日本人が静かに集団免疫を獲得できつつあるというのは確かな印象です。

決して極論を言っているわけではなく、引き続き注意は必要ですが、煽るだけではなく、前向きな情報も必要ですよね。

いまだ先生の往診鞄 №67

「TOWN LIFE」
くらしのネットワーク情報誌「Town LiFE」349号
(R1.6.18発行)に掲載した記事をご紹介します。

緊急事態宣言の解除に伴い三田市乳がん検診の受付再開中。検診ご希望の方は事前にご予約ください。三田市からの乳がん検診ご案内ハガキは6月中に対象者の方に届く予定です。対象年齢ではない方、今年が2年に1回のマンモグラフィー検診の対象でない方等も随時検診中。
また、人間ドックの受付も6月より本格的に再開しています。
Aコース(10500円)身体測定・視力・聴力・眼底検査・血液検査・尿検査・心電図・胸部X線・便検査
Bコース(14500円)Aコース+肺・血管・骨年齢測定・腹部エコー
Cコース(27500円)Bコース+胃カメラ
マンモグラフィーを使用した乳癌スクリーニング等各オプションも追加可。ご希望の方は必ずウェブサイトで問い合わせ・電話でのご予約を。40歳以上の国保の方は特定健診の代わりに市から半額負担があります。詳細お問い合わせ・ご予約は電話またはサイト内から。
当院では以前よりオンライン診療を開始しております。PCやスマートフォンを使って場所を選ばずに診察を受けられます。更に指定された薬局に処方箋が送付され、そこで薬を受け取る事ができます。詳細は当院まで。

いまだ先生の往診鞄 №66

「TOWN LIFE」
くらしのネットワーク情報誌「Town LiFE」348号
(R1.5.1発行)に掲載した記事をご紹介します。

コロナウイルス蔓延のなか、皆さまにおかれましては不安な日々をお過ごしのことと思います。感染者が少ない間は感染者と、その濃厚接触者のみ追跡していればよかったのですが、これだけ感染者が増えてくると感染ルートも特定できません。30%~50%が無症状ということも併せて考えるとあなたの周りにもすでに感染者の方がいると考えた方が良いでしょう。そんな中で自分を守るためにできることを列挙させて頂きます。①頻回のうがい+鼻洗浄。ウイルスが咽頭や鼻腔に付着してから気道に入って発症するまでに3~4日かかると言われています。発症までに洗浄してしまうことが大切です。②禁煙。喫煙は感染後の重症化の原因の一つと考えられています。③石鹸を用いた30秒程度の手洗い。④毎日の着たものの洗濯と入浴。ウイルスは衣服や頭髪に付着します。⑤共用の金属部分や把手などの除菌。金属面では1週間程度のウイルスの生存が確認されています。
また、除菌にはアルコールが有効なことはすでに確認されていますが、次亜塩素酸水はインフルエンザやノロウイルスには有効でも、コロナウイルスに対してはまだ証拠不十分です(当院待合室では次亜塩素酸水の噴霧を行ってはおりますが)。また、あたたかいお湯を飲めば良いとか、緑茶が効くとか、野菜で免疫力をあげるなどもまだ推測の域をでません。皆様くれぐれも御自愛頂き、この難局を乗り切りましょう。

いまだ先生の往診鞄 №65

「TOWN LIFE」
くらしのネットワーク情報誌「Town LiFE」346号
(R1.3.1発行)に掲載した記事をご紹介します。

 痔で悩まれている方の中には、長年内服薬や坐薬で経過をみられている方も多いと思います。良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、なかなか完治しない印象をお持ちの方も少なくないはずです。でも“手術はちょっとなあ”と思われている方、手術に至るまでの手前の治療方法として効果療法という方法があります。
 いわゆる切らない手術と言われるものですが、痔に直接薬液を打ち込みます。薬液が腫脹した痔を硬化縮小させ、脱出や出血が治まるというものです。但し、どんな痔でも適応になるわけではありません。痔には中にできる内痔核と外の外痔核がありますが、適応になるのは内痔核のみです。また、症状の中でも特に出血や脱出を呈するものに対しては効果的です。
 痔に注射を打つなんていたくないの?と思われるでしょうが、薬液には痛み止めが入っていますし、施行前にはおしりに麻酔の注射をします。筆者は10年以上前から大勢の方にこの方法を選択させて頂いておりますが、お悩みの方はぜひ一度ご相談ください。